ヤリスクロスの内装って安っぽいのかな…
一部の声では「内装の質感が低い」「貧乏人が乗る」「恥ずかしい」といったネガティブな意見も見受けられます。
しかし、本当にそうでしょうか?デザイン性の高さや、価格以上の高級感があると評価する声も少なくありません。
この記事では、ヤリスクロスが安っぽいと言われる理由を徹底的に掘り下げ、その真実を明らかにします。
ヤリスクロスの内装が安っぽいのは本当か
- 内装が安っぽいと言われる理由
- デザインや質感がチープ?
- 「ヤリスクロスZ」の内装がダサいと感じる?
- ヤリスクロスはやめとけと言われる真実
- ヤリスクロスは恥ずかしい車ではない理由
内装が安っぽいと言われる理由

結論から言うと、ヤリスクロスの内装が安っぽいという評価は、主に素材の質感に起因しています。特に、人の手が触れる機会の多いダッシュボードやドアトリム、センターコンソールといった広範囲に硬質のプラスチックが使用されている点が、直接的にチープな印象を与えてしまう最大の理由です。
ヤリスクロスは、車両価格を抑えつつ、世界トップレベルの燃費性能や最新の安全性能を実現している、コストパフォーマンスを最重要視した車種です。そのため、内装の素材や加飾はある程度コストとのバランスを取った結果と言えます。しかし、コンパクトSUV市場は激戦区であり、ホンダのヴェゼルやマツダのCX-3といった同価格帯のライバル車が、ソフトパッドを多用するなど内装の質感向上に力を入れているため、比較した際にどうしても見劣りしてしまう面は否めません。
特に、以前にミドルクラス以上のセダンやSUVから乗り換える方や、内装の質感を重視する方にとっては、このプラスチック感が「価格の割に安っぽい」という直接的な評価につながっているようです。ライバルとの比較で質感をチェックしてみましょう。
車種 | 内装の主な素材 | 特徴 | 質感に対する主な評価 |
---|---|---|---|
ヤリスクロス | 硬質プラスチック(樹脂) | 実用性と耐久性を重視。加飾は控えめ。 | 安っぽい、価格相応との声が多い。 |
ホンダ ヴェゼル | ソフトパッド、合成皮革 | 触り心地の良い素材を多用し、開放的なデザイン。 | クラスを超えた高級感があると高評価。 |
マツダ CX-3 | ファブリック、メッキ加飾 | デザイン性が高く、スポーティで洗練された雰囲気。 | 質感とデザインのバランスが良いと評判。 |
デザインや質感がチープ?

前述の通り、ヤリスクロスの内装には硬質なプラスチック素材、専門的には「樹脂パーツ」が多く使われています。これが、見た目の光沢感や、指で叩いた際の軽い音、そして手で触れた時の硬い感触から、直接的に「チープ」という印象をユーザーに与えてしまっています。
【特に安っぽさが指摘される具体的な箇所】
ユーザーから特に厳しい意見が寄せられがちなのは、以下のパーツです。
- ダッシュボード全体:面積が広く、常に視界に入るためプラスチックの質感が目立ちやすい。
- ドアの内張り(ドアトリム):特にドア下部は傷が付きやすいこともあり、硬い樹脂がそのまま使われている。
- センターコンソール周り:シフトレバー周辺やカップホルダーなど、頻繁に手が触れる部分の質感が低い。
- シフトブーツの省略(一部グレード):シフトレバーの機構部分が見えてしまい、コストダウンが露骨に感じられる。
もちろん、これは約190万円からという戦略的な車両価格を考えれば仕方のない部分であり、「価格相応で合理的」と納得しているオーナーも少なくありません。ただ、デザインの良さから内装にも高い質感を期待して購入すると、大きなギャップを感じてしまう可能性があります。そのため、購入前には必ず実車の内装を自分の目で見て、手で触れて、質感が許容範囲であるかを確認することが極めて重要です。
「ヤリスクロスZ」の内装がダサいと感じる?

「最上位グレードのZを選べば内装も豪華になるだろう」と期待する方も多いかもしれません。確かに、Zグレードではシートに合成皮革と手触りの良いツイード調ファブリックを組み合わせたコンビシートが採用されるなど、標準グレードに比べて質感は格段に向上しています。しかし、このZグレードの内装ですら「ダサい」「古臭い」と感じる声が一部に存在するのです。
その理由として最も多く挙げられるのが、独特な色使いです。特にシートやダッシュボードの一部に使われるダークブラウンのアクセントカラーが、一部のユーザーには「おじさんっぽい」「昭和の応接間にあるソファのようだ」といったネガティブな印象を持たれてしまうことがあります。先進的でスタイリッシュな外観とのギャップを感じ、「内装だけが浮いている」「古臭い」と評価されてしまうようです。
【好みが分かれるZグレードの内装】
もちろん、これは完全に個人の好みの問題です。「ダークブラウンが落ち着いていて高級感がある」「ブラック一色よりも温かみがあって良い」と肯定的に捉えるユーザーも多くいます。ただ、近年のトレンドであるシンプルモダンやモノトーンのインテリアを好む人にとっては、Zグレードのカラーリングが期待外れに終わる可能性があることは知っておくべきでしょう。
ヤリスクロスはやめとけと言われる真実

内装の質感だけでなく、「ヤリスクロスはやめとけ」という購入を思いとどまらせる意見には、乗り心地や運転中の快適性に関する不満点も挙げられます。
特に多く指摘されるのが、サスペンションが硬めであることです。これは、トヨタが推進するTNGAプラットフォーム(GA-B)の採用により、優れた操縦安定性や俊敏性を追求したことの裏返しでもあります。キビキビとした走りを楽しめる一方で、路面の細かな凹凸を拾いやすく、長距離の運転では人によっては疲れやすいと感じることがあります。また、ロードノイズやエンジン音が車内に入りやすいという静粛性の低さも不満点として挙げられることが多いです。これらの要素が重なり、全体として「快適性が低い」という評価につながっています。
【購入前に確認すべきその他の注意点】
- 後部座席の狭さ:室内空間はライバル車と比較しても広いとは言えず、特に後部座席は成人男性が長時間過ごすには窮屈に感じる可能性があります。
- 視界の悪さ:デザインを優先した結果、Aピラー(フロントガラス横の柱)が太く、右左折時に歩行者などの死角が生まれやすいとの指摘があります。
- パワー不足感:街乗りでは十分ですが、高速道路での合流や追い越し、急な上り坂などでは、もう少しパワーが欲しいと感じる場面があるというレビューが見られます。
これらの点は、街乗りや短距離の通勤がメインであればそれほど気にならないかもしれません。しかし、長距離移動や多人数での乗車が多い方は、購入前に必ず同乗者も乗せて試乗を行い、ご自身の使い方に本当に合うかどうかを慎重に判断することをおすすめします。
ヤリスクロスは恥ずかしい車ではない理由

一部のインターネット掲示板などでは「ヤリスクロスは恥ずかしい」「ありふれた大衆車」といった意見を目にすることがあります。その背景には、「街で本当によく見かける量産車だから」「トヨタのSUVラインナップの中ではエントリーモデルだから」といった理由があるようです。
しかし、客観的なデータを見れば、ヤリスクロスは決して恥ずかしい車ではなく、むしろ市場から絶大な支持を得ている車であることが分かります。
【圧倒的な販売台数が人気の証】
一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表する統計によると、ヤリスクロスは(ヤリスシリーズとして合算されているものの)常に乗用車ブランド通称名別順位でトップ、もしくはそれに次ぐ販売台数を記録しています。これは、多くの人々がその価値を認め、選び続けている紛れもない事実です。(出典:自販連 統計データ)
多くのオーナーは、見た目の派手さや他人からの評価といったステータス性よりも、優れた燃費性能、最新の安全装備、そしてトヨタブランドが持つ高い信頼性といった実用的な価値を重視してヤリスクロスを選んでいます。他人からの見え方を気にするのではなく、自分のライフスタイルや価値観に合った合理的な選択をしている証拠であり、それはむしろ誇るべきことと言えるでしょう。
ヤリスクロスは安っぽくない!内装の本当の評価
- 内装の高級感を解説
- ヤリスクロスに乗ってる人のイメージ
- ヤリスクロスは貧乏人という偏見の背景
- カスタムで内装の印象は変えられる
内装の高級感について

ここまで「安っぽい」と言われる理由を中心に解説してきましたが、ヤリスクロスの内装には価格を考慮すれば十分に高級感が感じられるポイントも数多く存在します。特に、2024年1月に行われた一部改良後のモデルでは、ユーザーの不満点を解消すべく、内装の質感が大幅に向上しています。
【内装の質感が向上したポイント】
- アームレスト付きコンソールの採用:従来、不満の声が多かったアームレストがコンソールボックスのフタとして標準装備(一部グレード除く)され、表面にはソフトな素材が使われるなど、利便性と質感が大幅に向上しました。
- インパネ加飾の質感向上:インパネの装飾が、従来のシルバー塗装から落ち着いたガンメタリック塗装に変更され、より引き締まった上質な印象になりました。
- 上位グレード「Z」のシート素材:合成皮革と手触りの良いツイード調ファブリックを組み合わせたコンビシートは、見た目の高級感だけでなく、座り心地やホールド性にも優れています。
- 本革巻きステアリング&シフトノブ:上位グレードに標準装備される本革巻きのパーツは、手に触れた時の満足感が非常に高く、運転する喜びを高めてくれます。
確かに、ダッシュボード全体にソフトパッドを使うといった手法は取られていませんが、頻繁に触れる部分や視界に入りやすい部分に効果的に上質な素材を配置することで、コストを抑えながらもドライバーが感じる満足感を高める巧みな工夫が凝らされているのです。
ヤリスクロスに乗ってる人のイメージ

ヤリスクロスに乗っている人は、周囲からどのようなイメージを持たれているのでしょうか。「安っぽい車に乗っている」というネガティブな印象はほとんど聞かれず、一般的には以下のようなポジティブなイメージが強いようです。
イメージ | 具体的な理由・背景 |
---|---|
おしゃれで都会的 | エッジの効いたシャープなエクステリアデザインと、豊富なツートンカラーのラインナップから、都会の風景に映えるセンスの良い人が乗っている印象を与えます。 |
アクティブで若々しい | コンパクトSUVというカテゴリーが持つ、週末のレジャーやアウトドアを手軽に楽しむイメージから、活動的でフットワークの軽い人が連想されます。 |
堅実で賢い選択をする人 | トップクラスの燃費性能や充実した安全装備、高いリセールバリューといった実用面を重視していることから、流行に流されず地に足のついた判断ができるイメージです。 |
このように、「安っぽい車に乗っている」というネガティブなイメージよりも、自分の価値観をしっかり持ち、ライフスタイルに合わせて賢い車選びができる人というポジティブなイメージが先行しています。ヤリスクロスを選ぶことは、見栄やステータスに捉われない、現代的でスマートな選択と言えるでしょう。
ヤリスクロスは貧乏人という偏見の背景

インターネット上の一部では、匿名掲示板などを中心に「ヤリスクロスは貧乏人の車」といった、非常にネガティブで攻撃的なレッテル貼りが見られます。これは、トヨタのSUVラインナップの中では比較的手頃な価格帯であることや、前述の内装の質感から生まれた、事実に基づかない完全な偏見です。
実際には、ヤリスクロスは初めて車を購入する若年層から、子育てを終えたシニア層まで、非常に幅広い年収層のユーザーに支持されています。むしろ、高所得者であっても、メインカーとしてアルファードやハリアーのような大型車を所有しつつ、日常の足として取り回しの良いヤリスクロスをセカンドカーとして選ぶというケースも少なくありません。
【価値観の変化】
現代の消費行動は、単に高価なモノを所有することから、自分にとって価値のあるコトや体験にお金を使う「コト消費」へとシフトしています。ヤリスクロスを選ぶことは「車にお金をかけられないから」ではなく、「車にかかるコストを最適化し、浮いたお金を旅行や趣味、自己投資など別の価値あることに使いたい」という、合理的で賢明な判断に基づいているのです。このような観点から見れば、ヤリスクロスはむしろ「お金の使い方が上手な人の車」と言う方が、より実態に即しているでしょう。
カスタムで内装の印象は変えられる

もし、どうしても純正の内装の質感が気に入らない、あるいはもっと個性を出したいという場合でも、悲観する必要はありません。ヤリスクロスは国内トップクラスの人気車種のため、内装の印象をガラリと変えるためのアフターパーツが非常に豊富に販売されています。
例えば、以下のようなカスタムが比較的手軽で人気があります。
- 車種専用設計のシートカバー装着:純正シートかと見紛うほどのフィット感を持つレザー調のシートカバーを装着するだけで、車内の雰囲気は一気に高級になります。価格は2万円~5万円程度が中心です。
- インテリアパネルの追加:プラスチック感が気になる部分に、ピアノブラック調やサテンシルバー、カーボン調のパネルを貼り付けることで、手軽に質感をアップできます。数千円から購入可能です。
- LEDフットランプや間接照明の増設:足元やコンソールボックスを優しく照らす間接照明を追加すると、夜間のドライブのムードが格段に高まります。
- ステアリングカバーやシフトノブの交換:常に手が触れる部分を、自分好みのデザインや素材のものに交換することで、運転時の満足度が大きく向上します。
これらのパーツは、大手カー用品店やインターネット通販で簡単に入手できます。また、トヨタ自身も純正アクセサリーを豊富に用意しており、内外装を自分好みにコーディネートすることが可能です。少しの手間と費用をかけるだけで、自分だけのオリジナルで満足度の高い内装に仕上げる楽しみがあるのも、ヤリスクロスの大きな魅力の一つです。
まとめ:ヤリスクロスは本当に安っぽい内装か
最後に、この記事で解説した重要なポイントを箇条書きでまとめます。
- ヤリスクロスが安っぽいと言われる主な理由は内装に使われる硬質プラスチック素材
- 特にダッシュボードやドアトリムの質感がライバル車と比較され不満点として挙がりやすい
- 最上位グレードZの内装色(ダークブラウン)はクラシックで良いという声と古臭いという声があり好みが分かれる
- 乗り心地の硬さや静粛性の低さを不満に感じるユーザーもいるため試乗での確認が必須
- しかし「恥ずかしい車」という評価は間違いで販売台数が人気を証明している
- 2024年の一部改良ではアームレストが追加されるなど内装の質感は着実に向上している
- 上位グレードのコンビシートや本革パーツには価格以上の高級感がある
- 乗っている人はおしゃれで堅実といったポジティブなイメージが強い
- 「貧乏人の車」というのは事実に基づかない完全な偏見に過ぎない
- コストを最適化したい賢い消費者に合理的な選択として選ばれている
- シートカバーやインテリアパネルなど豊富なアフターパーツでカスタムが可能
- カスタム次第で内装の高級感は後からでも大幅にアップできる
- 価格と燃費、安全性能のバランスが取れた非常にコストパフォーマンスの高い車である
- 購入前には必ず実車で内装の質感が自分の許容範囲かを確認することが重要
- 他人の一面的な評価に惑わされず自分の価値観で判断することが後悔しない車選びの最大のコツ