ヴォクシーのリセールって悪くないのかな…?
「ヴォクシーのリセールは悪い」という噂を耳にして、不安を感じている方もいるかもしれません。
この記事では、最新情報をもとに、3年落ちや5年落ちといった需要の高い年式から、10年落ちの相場まで、ヴォクシーのリセールバリューを徹底的に解説します。
購入・売却で後悔しないために、正確な知識を身につけていきましょう。
ヴォクシーのリセール価値・残価率
- ヴォクシーのリセールは悪いのか
- リセール最新情報
- 「ノア」と「ヴォクシー」のリセールはどっちが高い?
- リセールバリューが高いグレード
- リセールを上げるオプション
ヴォクシーのリセールは悪いのか

「ヴォクシーのリセールは悪い」という声が聞かれることがありますが、これは一部の特定の条件下での話が誇張されて伝わっているケースがほとんどです。全体的に見ると、ヴォクシーのリセールバリューは同クラスのミニバンと比較してもむしろ高い水準にあります。
では、なぜ「悪い」というイメージが付いてしまうのでしょうか。主な理由は以下の2点です。
1. 10年落ち以降の大幅な価値下落
ヴォクシーは10年という節目を境に、リセールバリューが大きく下がる傾向があります。3年落ちや5年落ちでは高い残価率を維持しますが、長期間保有した場合の価値の下落幅が大きいため、「長く乗ると損」というイメージにつながることがあります。これは多くの車種に共通する傾向ですが、人気車であるがゆえに下落が目立ってしまうのかもしれません。
2. グレードや装備による価格差
ヴォクシーはグレードやオプションの選択肢が豊富です。そのため、不人気のグレードや装備が少ないモデルを選んでしまうと、リセールが期待外れに終わることがあります。
注意が必要なグレードの例
例えば、「X Lエディション」の10年落ちモデルは、平均残価率が約11.1%と非常に低くなるデータもあります。このように、一部のグレードの低い数値だけを見て「ヴォクシーはリセールが悪い」と判断してしまうのは早計です。
実際には、人気のグレードを選び、適切なタイミングで売却すれば、ヴォクシーは非常に有利なリセールが期待できる車種と言えます。
リセール最新情報

2025年8月時点の最新データを見ると、ヴォクシーのリセールバリューは依然として非常に高い水準を維持していることが分かります。
特に新しい年式のモデルは驚異的な残価率を示しており、中古車市場での強い需要を裏付けています。
【2025年最新】ヴォクシーのリセールランク
- 3年落ち:平均リセール率 約96.7%
- 5年落ち:平均リセール率 約87.7%(旧型含む)
驚くべきことに、令和7年(2025年)式の新車に近いモデルでは、リセール率が100%を超えるケースも珍しくありません。特に人気の「ハイブリッド S-Z」グレードでは120%という、新車価格を上回るリセール率も記録されています。
これは、新車の納期遅延などを背景に、状態の良い中古車の需要が非常に高まっていることが原因です。つまり、今すぐにでもヴォクシーに乗りたいという層が、新車価格以上の値段でも中古車を購入している状況と言えますね。
この傾向は当面続くと考えられており、ヴォクシーが「リセールに強い車」であることは間違いないでしょう。
「ノア」と「ヴォクシー」のリセールはどっちが高い?

兄弟車であるノアとヴォクシーは、リセールを比較されることが多い車種です。結論から言うと、両車ともに高いリセール価値を誇りますが、わずかにヴォクシーの方が有利な傾向が見られます。
具体的なデータで比較してみましょう。
項目 | ヴォクシー | ノア |
---|---|---|
3年落ちリセール率 | 約58~91% | 約57~91% |
人気のターゲット層 | 若年層・ファミリー層(スタイリッシュさを重視) | ファミリー層(親しみやすさを重視) |
中古車市場での傾向 | 流通量・回転率がやや多く、需要が高い | 安定した需要がある |
このように、数値上の差は僅かですが、ヴォクシーはよりスタイリッシュで先進的なデザインが若者層を中心に支持されており、中古車市場での人気がリセールバリューをわずかに押し上げていると考えられます。
リセール重視ならヴォクシーがやや優勢
もちろん、これはあくまで平均的な傾向です。最終的なリセール価値はグレード、カラー、車両状態で決まります。しかし、純粋にリセールの高さだけを追求するのであれば、ヴォクシーを選択する方が少し有利に働く可能性が高いと言えるでしょう。
リセールバリューが高いグレード

ヴォクシーのリセール価値を最大化するためには、購入時のグレード選びが最も重要です。中古車市場で特に人気があり、高値で取引されるグレードは決まっています。
主に以下のグレードが「リセールに強い」と言えるでしょう。
高リセールが期待できる主要グレード
ハイブリッド S-Z
現行モデルで最もリセール率が高いグレードです。3年落ちで80%以上の残価率を維持することもあり、快適装備と安全装備のバランスが人気の秘訣です。迷ったらこのグレードを選んでおけば間違いありません。
ガソリン ZS シリーズ(ZS、ZS GRスポーツ、ZS 煌)
特に特別仕様車の「煌(きらめき)」シリーズは、専用装備が充実しており圧倒的な人気を誇ります。5年落ちでも85%前後という驚異的な残価率を保つこともあります。また、スポーティな内外装が特徴の「GRスポーツ」も根強いファンに支えられ、高いリセールを維持しています。
一方で、「S-G」や「X」といったグレードは、上記に比べるとリセール率がやや落ち着く傾向があります。購入価格は抑えられますが、売却時の価格も考慮すると、初期投資を少し増やしてでも人気グレードを選ぶ方が、結果的に得をするケースが多いのです。
リセールを上げるオプション

グレード選びと並んでリセールに大きく影響するのがメーカーオプションです。後付けできないメーカーオプションは、中古車市場での希少価値を高め、査定額を大きく押し上げる要因となります。
特に以下のオプションはリセールに有利に働くため、積極的に検討することをおすすめします。
プラス査定が期待できる人気オプション
- 両側パワースライドドア:ファミリー層には必須の装備で、査定額に大きく影響します。
- 快適利便パッケージ:後席用ディスプレイやシートバックテーブルなど、同乗者の快適性を高める装備は非常に人気があります。
- ユニバーサルステップ:小さなお子様や高齢の方がいる家庭からの需要が高く、プラス査定につながりやすいオプションです。
- LEDヘッドランプ+AHS:夜間の安全性を高める装備は、見た目の良さも相まって評価が高いです。
- 純正エアロパーツ:ヴォクシーのスタイリッシュなデザインをさらに引き立てるエアロは、中古車市場での見栄えを良くし、人気を高めます。
ボディカラーも重要な要素
オプションではありませんが、ボディカラーもリセールを左右する非常に重要な要素です。ヴォクシーで最もリセールに強いカラーは、「アティチュードブラックマイカ」と「ホワイトパールクリスタルシャイン」の2色です。
個性的なカラーは、購入時の満足度は高いかもしれませんが、中古車市場では買い手が限定されるため、リセールでは不利になる傾向があります。リセールを重視するなら、定番の黒か白を選ぶのが賢明な選択です。
年式・型式で見るヴォクシーのリセール率
- 新型ヴォクシーのリセール予想と今後の動向
- 90系ヴォクシーのリセールは高水準を維持
- ヴォクシーのリセールなら「3年落ち」が有利?
- 5年落ちリセールと残価率の目安
- 10年落ちリセールバリューは?
新型ヴォクシーのリセール予想と今後の動向

2022年に登場した新型(90系)ヴォクシーは、発売当初から非常に高い人気を博しており、リセールバリューも極めて高い水準で推移しています。今後のリセールも、引き続き高値で安定すると予想されます。
現時点でのリセール実績と今後の予想は以下の通りです。
新型ヴォクシーのリセール予想
- 3年落ち:約96.7%〜120%を維持する見込み。
- 5年落ち:約50%〜60%と、同クラスのミニバンでは高水準を維持すると予想。
この高いリセールバリューを支えている要因は複数あります。
高リセールを支える要因
- デザインと装備の進化:先進的で存在感のあるデザインや、最新の安全装備・快適装備が高く評価されています。
- 新型ハイブリッドシステム:燃費性能と走行性能を両立した新しいハイブリッドシステムは、市場での評価が非常に高いです。
- 国内外からの高い需要:国内だけでなく、海外、特にアジア圏への輸出需要が非常に高く、中古車相場全体を下支えしています。
これらの理由から、新型ヴォクシーは今後数年間にわたって中古車市場で高い価値を保ち続ける可能性が非常に高いと言えるでしょう。
90系ヴォクシーのリセールは高水準を維持

前述の通り、現行モデルである90系ヴォクシーのリセールバリューは、驚くほど高い水準を維持しています。特に人気グレードは、新車価格を超える価格で取引される「プレミア価格」状態が続いています。
具体的な買取相場の一例を見てみましょう。
例えば、新車価格が339万円の「S-Z」グレード(ガソリン・2WD)が、中古車市場で359万円の買取額が付いたケースもあります。これは走行距離6,000km程度の低走行車ですが、それでも新車価格を20万円も上回っており、いかに90系ヴォクシーの人気が高いかが分かります。
年式別のリセール率の目安は以下の通りです。
- 3年落ち:リセール率90%以上が一般的。人気グレードは100%超えも。
- 5年落ち:ガソリン車で約72%、ハイブリッド車でも約65%と高水準。
- 7年落ち:約50%前後を維持。
この高いリセールは、上質なインテリアや充実した安全装備が市場で高く評価されていること、そして新車の供給が需要に追いついていないため、状態の良い中古車の希少価値が高まっていることが主な理由です。
ヴォクシーのリセールなら「3年落ち」が有利?

ヴォクシーを売却するタイミングとして、最も有利な時期の一つが「3年落ち」です。これは、最初の車検を迎えるタイミングであり、中古車市場でも「高年式車」として扱われ、需要が非常に高いためです。
3年落ちヴォクシーの平均残価率は約74.4%と非常に高く、特に人気の「ハイブリッド S-Z」グレードでは平均残価率が約80.05%に達します。
3年落ち売却のメリット
- リセールバリューの下落が最も少ない時期。
- メーカーの特別保証が残っているため、中古車として価値が高い。
- 走行距離も少なく、内外装の状態が良い車両が多いため高値が付きやすい。
- モデルチェンジの影響を受けにくい。
もちろん、5年落ちや7年落ちでもヴォクシーは高い価値を保ちますが、価値の下落率を考えると、最も効率よく高値で売却できるタイミングは3年落ちと言えるでしょう。短期での乗り換えを検討している方にとっては、最適な出口戦略となります。
5年落ちリセールと残価率の目安

「5年落ち」は、2回目の車検を迎えるタイミングであり、中古車の売却を検討する人が増える時期です。ヴォクシーはこの5年落ちのタイミングでも非常に高いリセールバリューを維持しているのが大きな特徴です。
2025年8月時点での、主なグレード別残価率の目安を表にまとめました。
モデル | グレード | 平均残価率 |
---|---|---|
ガソリン車 | V | 約64.3% |
X | 約52.8% | |
ZS | 約74.6% | |
ZS GRスポーツ | 約70.4% | |
特別・限定 ZS 煌Ⅱ | 約85.6% | |
特別・限定 ZS 煌Ⅲ | 約84.1% | |
ハイブリッド車 | ハイブリッドV | 約60.8% |
ハイブリッドX | 約49.7% | |
ハイブリッドZS | 約71.0% | |
特別・限定 ハイブリッドZS 煌Ⅱ | 約72.2% | |
特別・限定 ハイブリッドZS 煌Ⅲ | 約70.9% |
この表から分かる通り、5年落ちでも多くのグレードが60%以上の高い残価率を維持しています。特に注目すべきは、ガソリン車の特別仕様車「ZS 煌Ⅱ」で、5年経過しても新車価格の85%以上という驚異的な価値を保っています。
5年という節目でもこれだけのリセールが見込めるため、ヴォクシーはファミリーカーとして長く使いつつ、売却時にもメリットを享受できる、非常にコストパフォーマンスに優れた車種であると言えます。
10年落ちリセールバリューは?

これまで見てきたように、7年目頃までは高い価値を維持するヴォクシーですが、「10年落ち」になると、さすがにリセールバリューは大きく下落します。
10年落ちヴォクシーの平均残価率は約25.4%です。新車価格が300万円だった場合、75万円程度の買取価格が目安となります。しかし、これはあくまで平均値であり、実際にはグレードや車両状態で大きく差が開きます。
10年落ちの注意点
人気グレードであれば30%前後の残価率を維持することもありますが、不人気グレードや過走行、修復歴のある車両などは、残価率が10%前後、あるいはそれ以下になってしまうケースも少なくありません。10年以上乗り続ける場合は、売却時の価値はあまり期待しない方が良いでしょう。
ただ、悲観することばかりではありません。10年落ちで残価率が25%を超えるというのは、同クラスのミニバンの中では健闘している数字です。ヴォクシーの根強い人気が、10年という長い年月を経ても一定の価値を下支えしている証拠と言えます。
まとめ:ヴォクシーのリセールで損しない方法
最後に、この記事の要点をまとめます。
- ヴォクシーのリセールバリューは全体的に非常に高い
- 「リセールが悪い」と言われるのは10年落ちや一部の不人気グレードに限られる
- 2025年最新の相場では3年落ちで90%以上の価値を維持
- 5年落ちでも多くのグレードで60%以上の高い残価率が期待できる
- 最もリセールが高いグレードは「ハイブリッド S-Z」や「ガソリン ZS 煌」シリーズ
- ノアとの比較ではヴォクシーがわずかにリセールで有利な傾向
- ボディカラーは「黒」または「白パール」が圧倒的に人気で高査定につながる
- 両側パワースライドドアや快適利便パッケージなどのメーカーオプションは必須
- 純正エアロパーツも査定額アップに貢献する
- 売却のベストタイミングは価値の下落が少ない「3年落ち」
- 次点で2回目の車検前である「5年落ち」もおすすめのタイミング
- 7年目までは比較的高値を維持するが以降は下落が加速しやすい
- 10年落ちになるとリセールは平均25%前後まで下がる
- 新型の90系ヴォクシーは新車価格を超えるリセールも記録している
- 売却時はディーラー下取りだけでなく複数の買取業者に査定を依頼することが重要