新型フリードの「内装」って安っぽいのかな…
質感やデザインについては賛否両論あります。
とくに内装色の選択や6人乗り・7人乗りといった仕様の違いによっても、見え方は大きく異なります。
本記事では、口コミや専門メディアのレビューを調査し、新型フリードの内装が本当に安っぽいのかを検証します。
新型フリードの内装は安っぽい?評判を調査
- 内装が安っぽいという評判の真相
- 内装色で人気なのはどれ?
- 内装の『黒』は高級感があり好評
- 「寸法図」で見る室内空間の広さ
内装が安っぽいという評判の真相

結論から言えば、新型フリードの内装について「安っぽい」という評価は一部存在しますが、それが全体的な意見というわけではありません。多くのユーザーや自動車専門家は、先代からの質感の向上や、ファミリーカーとしての優れた機能性を高く評価しています。
では、なぜ「安っぽい」という声が上がるのでしょうか。その理由の多くは、インパネやドアトリム上部に使用されている硬質なプラスチック(ハードプラ)の質感にあるようです。特に、価格が近い競合車種や、より上級クラスのミニバンと比較すると、素材感の違いからチープな印象を受けることがあります。また、シンプルなデザインのメーターパネルを「物足りない」と感じる方もいるかもしれません。
【多くのユーザーが評価するポジティブな点】
一方で、新型フリードの内装には優れた点も数多くあります。例えば、シートには手触りの良いファブリック素材が採用されており、座り心地も良好です。また、水平基調で広々としたダッシュボードのデザインは、視覚的な開放感と運転中の視界の良さをもたらしています。さらに、助手席前の大型トレーや各所に配置された収納スペースは充実しており、家族の日常使いにおける利便性は非常に高く設計されています。SNS上で行われたアンケートでも、約6割のユーザーが内装に肯定的という結果が出ており、全体的な満足度の高さがうかがえます。
つまり、「安っぽい」と感じる部分は確かにあるかもしれませんが、それはデザインや素材の好みの問題が大きく、実用性や快適性といった面では非常に優れた内装だと言えます。最終的な判断は、ぜひご自身の目で実車を確かめてみることをお勧めします。
内装色で人気なのはどれ?

新型フリードの内装選びにおいて、カラーコーディネートは車内の雰囲気を決定づける非常に重要な要素です。選択する色によって、開放的な空間にも、シックで落ち着いた空間にも演出できます。現在、特に人気を集めているのは、明るい印象の「グレージュ」と、アクティブな雰囲気を持つクロスター専用の「ブラック×カーキ」です。
これらの内装色は、エクステリアのボディカラーとの組み合わせによっても魅力が大きく変わります。ここでは、各色の特徴とおすすめの組み合わせを詳しく見ていきましょう。
内装色 | 設定グレード | 特徴と印象 | 人気のボディカラー組み合わせ |
---|---|---|---|
グレージュ | AIR / AIR EX | シート上部がベージュ、全体がグレー基調の明るいカラー。リビングのような温かみと清潔感を演出し、車内を広く見せる効果も。幅広い層から最も支持されています。 | プラチナホワイト・パール、フィヨルドミスト・パールなど、明るく柔らかなボディカラーと相性抜群です。 |
ブラック | AIR EX | ブラックとチャコールグレーの2トーンで構成。空間全体が引き締まり、落ち着きと上質感を演出します。汚れが目立ちにくい実用性も兼ね備えています。 | クリスタルブラック・パールやメテオロイドグレー・メタリックといった、濃色系やクールなボディカラーによく合います。 |
ブラック×カーキ | CROSSTAR | クロスター専用のアウトドアテイスト溢れるカラーリング。シートの差し色やインパネの装飾にカーキを使用し、遊び心とタフな印象を両立させています。 | 専用色のデザートベージュ・パールや、トワイライトミストブラック・パールなど、アースカラー系のボディと組み合わせることで個性が際立ちます。 |
一番人気のグレージュは、その明るさゆえにデニムの色移りや食べこぼしなどの汚れが目立ちやすいという側面もあります。小さなお子様がいるご家庭では、防水・防汚シートカバーなどのアクセサリーを活用するのも一つの手です。ご自身のライフスタイルと、どのようなカーライフを送りたいかを想像しながら、最適なカラーを選んでみてください。
内装の『黒』は高級感があり好評

新型フリードのラインナップにおいて、黒を基調とした内装は上質さや精悍(セイカン)さを重視するユーザーから根強い支持を受けています。単に全体を黒一色にするのではなく、巧みな色の組み合わせによって、それぞれのグレードが持つ世界観を表現しているのが特徴です。
AIR EXの「ブラック」がもたらす上質感
標準モデル「AIR」の上級グレードであるEXで選択可能な「ブラック」内装は、チャコールグレーとの2トーンカラーです。この組み合わせにより、室内は重厚感がありながらも単調にならず、洗練された都会的な空間に仕上がっています。手触りの良いシートファブリックと相まって、落ち着いたドライブを楽しみたい大人なユーザーに最適な選択肢と言えるでしょう。また、汚れが目立ちにくいという実用的なメリットは、国土交通省が推奨するチャイルドシートの装着などで汚れやすいファミリー層にとっても大きな魅力です。
クロスター専用「ブラック×カーキ」の個性
前述の通り、アクティブな「CROSSTAR」グレードには、専用の「ブラック×カーキ」内装が用意されています。これは単なる色の違いに留まりません。シートのショルダー部分やステッチ、インパネのアクセントに効果的にカーキを配置することで、道具感のあるタフなイメージを強調しています。まるでアウトドアギアのようなワクワクさせる内装は、他のコンパクトミニバンにはないフリードクロスターだけの個性です。
特別仕様車「BLACK STYLE」でさらに深化
クロスターには、内外装の各所をブラックで統一した特別仕様車「BLACK STYLE」も設定されています。内装だけでなく、フロントグリルやドアミラー、アルミホイールまで黒でコーディネートすることで、より一層引き締まったプレミアムなスタイルを手に入れることができます。
このように、新型フリードの黒内装は、単に汚れにくいというだけでなく、所有する喜びを満たしてくれる高いデザイン性を備えています。
「寸法図」で見る室内空間の広さ

新型フリードがファミリー層から絶大な支持を得る理由の一つが、「ちょうどいい」と評される絶妙なボディサイズと、その外観からは想像できないほどの広々とした室内空間です。ここでは、具体的な数値データを基に、その実用性を詳しく見ていきましょう。
まず、基本となるボディサイズは、標準のAIRグレードで全長4,310mm、全幅1,695mmです。これは日本の道路事情で非常に扱いやすい「5ナンバーサイズ」に収まっています。一方で、室内に目を向けると、室内長2,645mm、室内高1,280mmという、このクラスではトップレベルの空間が広がっています。このゆとりある室内高のおかげで、小さなお子様なら立ったまま着替えることも可能で、大人にとっても圧迫感の少ない快適な居住性を実現しています。
【新型フリード 主要寸法・スペック一覧】
項目 | AIR (FF) | CROSSTAR (FF) | 備考 |
---|---|---|---|
全長 | 4,310 mm | 4,310 mm | グレードによる違いはなし。 |
全幅 | 1,695 mm | 1,720 mm | クロスターは専用フェンダーにより3ナンバーサイズに。 |
全高 | 1,755 mm | 1,780 mm | クロスターは専用ルーフレール等で若干高くなる。 |
室内長 | 2,645 mm | 2,645 mm | 乗員スペースの広さは共通。 |
室内幅 | 1,470 mm | 1,470 mm | 乗員スペースの広さは共通。 |
室内高 | 1,280 mm | 1,280 mm | 乗員スペースの広さは共通。 |
最小回転半径 | 5.2 m | 5.2 m | 取り回しの良さは共通。 |
特筆すべきは、運転のしやすさの指標となる最小回転半径が5.2mに抑えられている点です。これにより、スーパーの駐車場や狭い路地でのUターンなど、日常の運転シーンでその扱いやすさを実感できるはずです。「ミニバンは欲しいけど、大きな車の運転は苦手」という方にこそ、フリードは最適な一台と言えるでしょう。
新型フリードの内装は安っぽくない|乗員数の比較
- 「5人乗り」の内装の特徴
- 「6人乗り」で後悔するケースとは
- 「7人乗り」の内装の使い勝手を評価
「5人乗り」の内装の特徴

5人乗り仕様、通称「FREED+(フリード プラス)」は、3列目シートをなくし、そのスペースを全て荷室とすることで、圧倒的な積載能力とユーティリティを実現したモデルです。その使い勝手の良さは、多くのアウトドア愛好家や車中泊ファンを魅了しています。
最大の特徴は、6:4分割の後席を前方に倒す「ダブルフォールダウン機構」です。これを利用することで、広大で段差の少ないフラットな空間を簡単作り出すことができます。地面から荷室床面までの高さも低く設計されており、重いキャンプ道具や自転車などの積み下ろしも楽に行えます。
さらに、荷室を上下に仕切れる「ユーティリティボード」が標準装備されており、これがフリード+の価値をさらに高めています。上段にボードをセットすれば、下段に普段見せたくない荷物を隠しつつ、上段を棚のように使用可能。下段にセットすれば、後席を倒した際のベッドスペースをフラットにする役割を果たします。この機能性の高さは、まさに「移動できる秘密基地」と言えるでしょう。
【フリード+はこんな使い方に最適】
- 週末キャンプや釣り:濡れた道具やクーラーボックスも気兼ねなく積める。
- 車中泊旅行:大人2人が足を伸ばして寝られるスペースを確保。
- 大きな買い出し:ホームセンターでの長尺物や、IKEAなどの大型家具の運搬にも活躍。
- ペットとのお出かけ:ケージを安定して置ける広いスペース。
乗車定員は5人までとなりますが、「人を乗せること」よりも「荷物を積むこと」や「空間を自由に使うこと」に重きを置くユーザーにとって、フリード+は他のどのミニバンにも代えがたい最高のパートナーとなります。
「6人乗り」で後悔するケースとは

2列目に左右独立した豪華な「キャプテンシート」を採用した6人乗り仕様は、2列目に乗る人の快適性を最大限に高めた、フリードの代表的なレイアウトです。そのゆったりとした座り心地とパーソナル感は非常に魅力的ですが、一部では「6人乗りを選んで後悔した」という声も聞かれます。その理由を深く掘り下げてみましょう。
【6人乗りで後悔につながりやすい具体的なシチュエーション】
- 定員オーバー問題:普段は4人家族でも、「友人家族(夫婦+子ども1人)を乗せてあげたい」「祖父母+叔父さんを乗せたい」といった場面で「合計7人」となり、乗れずに気まずい思いをするケース。
- フル乗車時の積載性ゼロ問題:6人で旅行に出かける際、6人分の手荷物やスーツケースを置くスペースが全くない。3列目シートの背後に残された僅かな隙間に収まる荷物は限られます。
- 車中泊の難易度:2列目のキャプテンシートの間に空間があるため、マットなどで隙間を埋める工夫をしないと、体をまっすぐにして寝ることが難しい。
- ウォークスルーの過信:1列目から3列目への移動は可能ですが、通路はそれほど広くないため、大柄な人や荷物を持ったままでの移動は少し窮屈に感じることがあります。
これらの後悔は、購入前にご自身の使い方を具体的にシミュレーションできていなかった場合に起こりがちです。もちろん、2列目シート間の通路があることで、チャイルドシートに座る子どもの世話がしやすい、3列目へのアクセスが容易といった大きなメリットもあります。
重要なのは、「たまにあるかもしれない7人乗車の機会」をどう考えるか、です。その頻度が低いのであれば、普段の2列目の快適性を取って6人乗りを選ぶのも賢明な判断です。ご自身のカーライフを客観的に見つめ直すことが、最適な選択への近道です。
「7人乗り」の内装の使い勝手を評価

2列目に3人掛けの「ベンチシート」を備えた7人乗り仕様は、乗車定員の最大化とシートアレンジの多様性を両立させた、実用性重視のレイアウトです。特に、小さなお子様がいるアクティブなファミリー層から絶大な支持を得ています。
最大の強みは、やはり「最大7人まで乗れる」という安心感です。家族に加えて祖父母を乗せたり、子どもの友達を複数人乗せて送迎したりと、日常の様々なシーンでそのキャパシティが活きてきます。6人乗りでは対応できない場面で、「7人乗りにしておいてよかった」と心から思える瞬間が多いでしょう。
また、2列目のベンチシートは、ソファのように使える自由度の高さも魅力です。例えば、子どもが2人並んで座っても間にスペースがあり、兄弟げんかが起きにくいかもしれません。また、サービスエリアでの休憩時に、子どもをシートの上で横にして休ませてあげることもできます。3列目へのアクセスは、2列目シートの片側を前方に倒すタンブル操作で行いますが、この操作も軽い力で簡単に行えるよう設計されています。
6人乗り vs 7人乗り 最終判断のポイント
判断に迷った際は、以下の点を基準に考えてみてください。
- 2列目の利用頻度と快適性:後席に大人を乗せることが多く、おもてなしを重視するなら6人乗り。
- 乗車人数の最大値:6人を超える乗車機会が少しでもある、またはその可能性があるなら7人乗り。
- 小さなお子様のケア:お子様と隣り合って座りたい、車内での着替えやおむつ替えを想定するなら7人乗り。
7人乗り仕様は、未来の家族構成の変化や、予期せぬ多人数乗車の機会にも柔軟に対応できる、懐の深い選択肢と言えるでしょう。
まとめ:新型フリードの内装が安っぽいは誤解
最後に、本記事の要点をリスト形式で振り返ります。
- 新型フリードの内装が「安っぽい」という意見は主に硬質プラスチックの素材感に起因する
- しかし多くのユーザーは先代からの質感向上や優れた実用性を評価している
- SNS調査では約6割が内装に肯定的であり全体的な満足度は高い
- 人気No.1の内装色はリビングのような温かみのある「グレージュ」
- クロスター専用「ブラック×カーキ」は遊び心とタフさを両立した個性的なカラー
- 黒基調の内装は上質さと汚れの目立ちにくさを兼ね備える
- 取り回しやすい5ナンバーサイズながらクラストップレベルの室内空間を誇る
- 6人乗りは2列目キャプテンシートの快適性が最大のメリット
- ただし「あと一人乗れない」という定員問題で後悔する可能性も考慮が必要
- 7人乗りは最大乗車人数の安心感とベンチシートの多様な使い方が強み
- 小さなお子様のいるファミリーには7人乗りが便利な場面が多い
- 6人乗りと7人乗りは利用シーンを具体的に想像して選ぶことが重要
- どの仕様も一長一短があるため完璧な正解はなくライフスタイルに合うものがベスト
- 最終的な質感の判断はカタログや写真だけでは困難なため実車確認が不可欠