フリードの燃費って悪いのかな…
旧型フリードやスパイク、gb3などへの燃費の不満が一部で見られ、購入をためらう方もいるでしょう。
しかし最新の3代目フリードは、進化したハイブリッドシステムで燃費性能が大幅に向上しています。
本記事では、旧型で燃費が悪いと言われた理由、新型での改善内容、今日から使える燃費向上テクニックまで、データと実例で詳しく解説します。
フリードの燃費が悪いのかを解説【モデル別の実態】
- 旧型フリードの燃費が悪いと言われる背景
- フリード「スパイク」は燃費が悪いのか
- 初代フリード「GB3」の燃費が悪いとの声
- 旧型フリード「ハイブリッド」の実燃費
- ガソリン車は燃費悪いのか?
- 4WDは燃費が悪い?その理由
旧型フリードの燃費が悪いと言われる背景

フリードは燃費が悪いというイメージについて、その多くは2008年から2016年にかけて販売された初代モデル(GB3/GB4/GP3型)に由来しています。
先に結論を述べると、当時の技術水準や、コンパクトミニバンという新しいジャンルを開拓した車両設計を考えれば、その燃費性能は決して極端に悪かったわけではありません。しかし、燃費技術が飛躍的に進化した現代の高性能なハイブリッド車と比べると、どうしても見劣りしてしまうのが実情です。
車重が燃費に与える決定的な影響
初代フリードの燃費を語る上で避けて通れないのが、その車重です。「コンパクトな見た目なのに、なぜ?」と思われるかもしれませんが、その理由はフリードが持つ最大の魅力にあります。それは、限られたサイズの中に3列シートと両側スライドドアという、上級ミニバン並みの機能を詰め込んだ点です。
結果として、車両重量はガソリンモデル(FF)で約1,300kgに達しました。これは、同じホンダのコンパクトカー「フィット」の同世代モデル(約1,000kg)と比較して300kgも重い数値であり、大人4〜5人分を常に乗せて走っているようなものです。
ご存知の通り、自動車は停止状態から動き出す「発進時」と、速度を上げる「加速時」に最も多くの燃料を消費します。そのため、車重が重ければ重いほど、より大きな力が必要となり、ドライバーは無意識にアクセルを深く踏み込みます。この動作の繰り返しが、燃費の悪化に直結するのです。特に、信号や渋滞でストップ&ゴーが頻発する日本の市街地走行では、この傾向が顕著に現れることになりました。
旧型フリード燃費の核心
初代モデルの燃費評価は、「コンパクトカーの燃費」を期待すると裏切られる結果になりがちでした。その本質は、便利な機能を詰め込んだことによる「車重の重さ」にあり、室内の広さやスライドドアといった利便性と燃費性能がある種のトレードオフの関係にあったと言えるでしょう。
言ってしまえば、旧型フリードは「小さな高級ミニバン」のような存在であり、その快適性の代償として、燃費面ではある程度の割り切りが必要な車だったのです。
フリード「スパイク」は燃費が悪いのか

フリードの派生モデルとして、今なお根強いファンを持つフリードスパイク。このモデルもまた、「燃費が悪い」という評価を受けることがあります。
フリードスパイクは、3列目シートを潔く取り払い、代わりに広大で使いやすい荷室空間を備えた「5人乗りの趣味のクルマ」です。車中泊やアウトドア、大きな荷物を運ぶといったアクティブな用途で絶大な支持を得ました。しかし、皮肉なことに、その自由な使い方が燃費悪化の一因となるケースが少なくありませんでした。
その最大の理由は、やはり積載による重量増です。前述の通り、車重は燃費に直接的な影響を与えます。フリードスパイクのユーザーは、キャンプ用品一式、釣り道具、自転車、サーフボードといった重くかさばる荷物を日常的に積載する傾向にあります。これは、車両自体の性能が低いというよりも、ユーザーの利用シーンが燃費にとって厳しい条件になりやすいことを意味します。
「積みっぱなし」が燃費悪化の元凶
フリードスパイクの広大な荷室は魅力的ですが、それがゆえに不要な荷物を「物置代わり」に積みっぱなしにしがちです。経済産業省・資源エネルギー庁の啓発サイトによると、100kgの不要な荷物を積んで走ると、約3%燃費が悪化するというデータもあります。定期的に荷室を整理し、車を軽く保つことが、燃費を良くする最も簡単で効果的な第一歩です。(出典:資源エネルギー庁「無理のない省エネ運転」)
また、ベースとなっているのが初代フリードであるため、元々の車重の重さも無視できません。車両本体の重さに加え、趣味の道具という名の「追加ウェイト」が加わることで、特にガソリンモデルの市街地走行では、実燃費が10km/L前後まで落ち込むことも珍しくなかったのです。これは、フリードスパイクの持つ魅力の裏返しとも言えるでしょう。
初代フリード「GB3」の燃費が悪いとの声

数あるフリードのラインナップの中でも、特に「燃費が悪い」という声が集中しやすいのが、初代フリードの1.5Lガソリンモデル(型式:GB3)です。
このモデルの公式なカタログ燃費(JC08モード)は16.6km/Lと、当時としては決して悪くない数値でした。しかし、実際のオーナーからの報告を集計すると、リアルな実燃費は大きく異なる様相を呈します。市街地走行では平均して11km/L~14km/L程度、そして渋滞の多い都市部や短距離の買い物、子供の送迎といった「チョイ乗り」の繰り返し、さらにはエアコンをフル稼働させる夏場といった悪条件下では、実燃費が10km/Lを下回り、時には7~8km/L台まで落ち込むという報告も少なくありませんでした。
フリードGB3は、良くも悪くも「乗り方」と「環境」が燃費に素直に反映される車でしたね。高速道路を80km/h~90km/hで淡々と巡航するような走り方をすれば、カタログ値に近い15km/L~17km/Lを記録することも可能でした。しかし、日本の交通環境で最も多いのは市街地走行。そのため、多くのユーザーが「思ったよりガソリンが減るな」という印象を抱きやすかったのです。
この「カタログ燃費と実燃費の乖離」が、ユーザーの不満や「燃費が悪い」という口コミにつながった大きな要因と考えられます。そのため、これから中古車市場で初代フリードのガソリンモデルを探す場合は、カタログの数値を鵜呑みにせず、ご自身の主な利用シーン(街乗りメインか、高速メインか)を冷静に分析し、実燃費の目安を把握しておくことが、購入後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要になります。
旧型フリード「ハイブリッド」の実燃費

では、燃費の救世主として期待された初代のハイブリッドモデル(型式:GP3)はどうだったのでしょうか。
ここでも結論から先に言うと、現代のハイブリッド車が実現するような、劇的な低燃費を期待するのは難しいと言わざるを得ません。旧型フリードハイブリッドのカタログ燃費(JC08モード)は21.6km/L。ガソリンモデルより約3割良い数値ですが、実燃費は12km/L~16km/L程度に留まるのが一般的でした。ガソリンモデルよりは確実に良いものの、その差は多くの人が期待したほど大きくはなかったのです。
この背景には、当時ホンダが採用していた独自のハイブリッドシステム「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」の特性が深く関係しています。
エンジンが主役だった「IMA」システム
IMAは、その名の通り、あくまでエンジンを「アシスト(補助)」することに特化した、比較的シンプルなシステムです。構造としては、エンジンのクランクシャフトに薄型のモーターを直結させた「パラレル式」と呼ばれるタイプで、モーターだけで走行する「EV走行」は基本的にできません。発進時や加速時など、エンジンが最も燃料を消費する場面でモーターが少しだけ力を貸してくれる、という健気な仕組みでした。
このため、ハイブリッド化に伴うバッテリーやモーター、制御ユニットの追加による数十kgの重量増というデメリットが、モーターアシストによる燃費向上メリットを相殺してしまう場面も少なくありませんでした。特に、発進・停止を繰り返す市街地では、IMAの恩恵を十分に活かしきれず、期待したほど燃費が伸び悩む結果につながりました。
IMAとe:HEVの決定的な違い
旧型のIMAが「エンジン主体・モーター補助」という思想だったのに対し、3代目フリードに搭載される最新の「e:HEV」は、基本的に「モーター主体・エンジンは発電に徹する」という全く逆の発想で作られています。このシステム思想の根本的な違いが、新旧モデルの燃費性能に天と地ほどの差を生んでいるのです。
もちろん、ガソリンモデルよりも静かでスムーズな走りを実現し、燃費が良かったことは紛れもない事実です。しかし、「ハイブリッド」という言葉が持つ先進的なイメージと、購入時の価格差からユーザーが抱いた高い期待値との間にギャップがあったため、「思ったより燃費が悪い」という評価が生まれやすかったと言えるでしょう。
ガソリン車は燃費悪いのか?

ここまで旧型モデルを中心に解説を進めてきましたが、「結局のところ、フリードのガソリン車は燃費が悪いの?」という根本的な疑問が残るかもしれません。
この問いに対する最も的確な答えは、「モデルによるが、特に市街地走行では燃費が伸び悩む傾向がある」となります。
繰り返しになりますが、フリードはどの世代も「コンパクトなのに広い」「小さいのにスライドドアがある」という利便性を追求した結果、同クラスのハッチバック車などと比較して車重が重くなるという宿命を背負っています。ガソリンエンジンは、この重いボディをゼロから動かす際に多くの燃料を必要とするため、ストップ&ゴーが延々と続く日本の都市部では、どうしても燃費性能で不利になるのです。
モデル | カタログ燃費(モード) | 実燃費の目安(市街地) | 実燃費の目安(高速) |
---|---|---|---|
初代(GB3) | 16.6km/L(JC08) | 11~14km/L | 15~17km/L |
2代目(GB5) | 19.0km/L(JC08) | 12~15km/L | 16~18km/L |
3代目(新型) | 16.5km/L(WLTC) | 12~14km/L | 17~19km/L |
知っておきたい「燃費モード」の違い
カタログ燃費には、古い順に「10・15モード」「JC08モード」「WLTCモード」といった測定基準があります。現行のWLTCモードは、より実際の走行状況に近い「市街地」「郊外」「高速道路」の3つのパターンで測定されるため、実燃費との差が小さいとされています。そのため、上の表で初代と新型のカタログ燃費の数値が近く見えても、測定基準の厳格化を考慮すると、新型の実質的な燃費性能は着実に向上していると言えます。
2代目、そして3代目とモデルチェンジを重ねる中で、エンジン本体の効率改善やCVTの制御進化により、燃費性能は着実に向上してきました。しかし、車両の基本特性は変わりません。高速道路や信号の少ない郊外路では、排気量なりの優れた燃費を記録することも可能ですが、利用シーンの8割以上が市街地や短距離の移動という方にとっては、ガソリンモデルの燃費面でのメリットは小さいと言わざるを得ないでしょう。
4WDは燃費が悪い?その理由

降雪地域にお住まいの方や、ウインタースポーツ、山間部のキャンプなどを楽しむ方にとって、4WD(四輪駆動)モデルは非常に心強い選択肢です。しかし、一般的に4WDは2WD(二輪駆動)に比べて燃費が悪化する、というデメリットも広く知られています。
これはフリードにおいても例外ではなく、4WDモデルの燃費は2WDモデルよりも明確に悪いのが事実です。その理由は、物理的な法則に基づいた、主に2つの要因にあります。
- システム追加による車両重量の増加
フリードに採用されているのは、通常は前輪駆動で走行し、滑りやすい路面などで前輪の空転を検知した場合にのみ後輪へ駆動力を伝える「リアルタイムAWD」というシステムです。しかし、このシステムを搭載するためには、後輪へ駆動力を伝達するためのプロペラシャフトやディファレンシャルギアといった部品を追加する必要があります。これにより、車両重量が2WDモデルに比べて数十kg〜100kg程度重くなり、燃費を直接的に悪化させます。 - 機械的な抵抗(フリクションロス)の増加
部品点数が増えるということは、それだけ機械同士がこすれ合う部分が増えることを意味します。プロペラシャフトの回転などが走行中の抵抗(フリクションロス)となり、エンジンのパワーをわずかに奪ってしまうため、これもまた燃費を悪化させる一因となるのです。
ホンダの公式サイトに掲載されている新型フリードのスペック表を見ると、ガソリンモデル(AIR EX)の場合、2WDのWLTCモード燃費が16.5km/Lであるのに対し、4WDは14.5km/Lと、約12%悪化しています。実燃費でも、おおよそ1割~2割程度の悪化は避けられないと見込んでおくのが賢明です。
ライフスタイルに本当に4WDが必要か、冷静な検討を
雪道での発進時や坂道での安定感など、4WDがもたらす安心感は大きな魅力です。しかしその一方で、燃費の悪化だけでなく、車両価格も十数万円高くなるというデメリットがあります。「年に数回雪が降るかどうか」という環境であれば、高性能なスタッドレスタイヤを装着した2WD車で十分に事足りる場合も少なくありません。ご自身のライフスタイルと、4WDが必要となる頻度を冷静に天秤にかけ、慎重に選択することをおすすめします。
フリードの燃費は悪くない!新型の実力と改善策
- 新型フリードの燃費性能
- フリードの燃費はハイブリッドなら高評価
- ホンダフリードの燃費に関するリアルな『口コミ』
- ハイブリッドの燃費向上テクニック
新型フリードの燃費性能

これまで「燃費はライバルに一歩及ばず」と評価されがちだったフリードですが、2024年6月に発売された3代目・新型モデルで、その評価は完全に過去のものとなりました。
最大の立役者は、ハイブリッドモデルに搭載されたホンダ独自の2モーター式新世代ハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」です。この革新的なシステムにより、燃費性能はライバル車と遜色ない、クラストップレベルへと劇的に向上しました。まずは、2代目(旧型)と3代目(新型)の燃費性能を比較した、以下の表をご覧ください。
モデル | パワートレイン | 総合モード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|---|
2代目(旧型) | ハイブリッド (2WD) | 20.9km/L | 19.8km/L | 22.2km/L | 20.4km/L |
3代目(新型) | ハイブリッド (2WD) | 25.6km/L | 25.1km/L | 27.5km/L | 24.7km/L |
2代目(旧型) | ガソリン (2WD) | 17.0km/L | 13.2km/L | 17.8km/L | 18.8km/L |
3代目(新型) | ガソリン (2WD) | 16.5km/L | 12.3km/L | 17.2km/L | 18.9km/L |
※グレードはHYBRID G/AIR EX(2WD)で比較。
この表から分かるように、ハイブリッドモデルの燃費は全モードで飛躍的に向上しており、特に燃費が悪化しがちな「市街地モード」での改善幅が大きいことが見て取れます。実燃費においても、多くのユーザーがコンスタントに20km/L以上を記録するようになり、長年のライバルであるトヨタのシエンタと互角以上に渡り合える、正真正銘の低燃費ミニバンへと生まれ変わりました。
一方、ガソリンモデルのカタログ燃費はわずかに数値を落としていますが、これはエンジン性能の向上や車両の最適化により、実用域での扱いやすさや走行性能を重視した結果と考えられます。特に高速道路モードでは旧型を上回っており、日常使いでの実燃費はほぼ同等か、より安定していると評価できます。もはや、「フリードは燃費が悪い」という古いイメージは、新型フリードには全く当てはまらないのです。
フリードの燃費はハイブリッドなら高評価

新型フリードの燃費性能を飛躍的に高めたハイブリッドシステム「e:HEV」。なぜ、これほどまでに燃費が良いのでしょうか。その秘密は、従来のハイブリッドシステムの常識を覆す、ユニークな仕組みにあります。
e:HEVは、走行状況に応じて「EVドライブモード」「ハイブリッドドライブモード」「エンジンドライブモード」という3つのモードを、ドライバーが意識することなく瞬時に自動で切り替えることで、エネルギー効率を常に最大化します。これにより、どんな走行シーンでも「最も得意な方法」で走ることができるのが最大の強みです。
モーター走行が基本となる「e:HEV」の仕組み
EVドライブモード バッテリーに蓄えた電力だけで、モーターを駆動して静かに走行するモード。主に発進時や市街地の低速走行時に使用されます。エンジンは完全に停止しているため、ガソリンは一切消費しません。 ハイブリッドドライブモード エンジンを始動させますが、その力はタイヤには直接伝えず、「発電」に徹します。そして、エンジンが生み出した電力でモーターを駆動して走行します。
市街地走行のほとんどの領域をこのモードでカバーし、エンジンを最も効率の良い回転数で稼働させられるため、非常に優れた燃費を実現します。 エンジンドライブモード 高速道路での巡航など、モーターよりもエンジンで直接走行した方が効率が良い特定の速度域でのみ使用されます。クラッチが接続され、エンジンの力が直接タイヤに伝わる、いわば「普通のエンジン車」の状態になります。
少し専門的になりますが、e:HEVは「シリーズ・ハイブリッド」方式に近いシステムです。旧型のIMAが「エンジンが主役で、モーターは脇役」だったのに対し、e:HEVは「モーターが主役で、エンジンは発電機ときどき主役」という役割分担。この大胆な発想の転換が、フリードが苦手としていた市街地走行での燃費を劇的に改善する鍵となったのです。
この革新的なシステムのおかげで、新型フリードのハイブリッドモデルは、渋滞の多い都市部でのノロノロ運転から、高速道路を使った家族での長距離旅行まで、あらゆるシーンでユーザーを満足させる高い燃費性能と、静かでスムーズな走りを提供します。燃費性能を最優先するならば、新型フリードのハイブリッドモデル(e:HEV)は、現在考えられる中で最も賢明な選択の一つと言えるでしょう。
ホンダフリードの燃費に関するリアルな『口コミ』

ここでは、実際に新型・旧型フリードに乗っているユーザーの、より具体的でリアルな声に耳を傾けてみましょう。各種SNSや自動車レビューサイトでは、燃費に関する様々な評価が投稿されており、購入を検討する上で非常に参考になります。
満足度の高い「高評価」の口コミ
「新型ハイブリッド(e:HEV)、本当にすごい。通勤で毎日使うけど、燃費計は常に22km/L以上を指してる。エアコンを使っても燃費の落ち込みが少なくて、精神的にとても楽。」(3代目ハイブリッドオーナー)
「先日、家族4人でキャンプへ。荷物満載で高速道路を80km/hで巡航したら、なんとリッター27kmを記録した。静かで走りも力強いし、本当に買ってよかった。」(3代目ハイブリッドオーナー)
「2代目のガソリンモデルに乗ってます。郊外の幹線道路を使った通勤がメインで、平均燃費は15km/Lくらい。このサイズのミニバンで、これだけ走ってくれれば何の不満もありません。」(2代目ガソリンオーナー)
特に3代目の新型ハイブリッドモデル(e:HEV)に関しては、カタログ燃費に近い、あるいはそれを上回る数値を記録したという驚きの声が数多く見られます。燃費だけでなく、走行性能の静かさやスムーズさも合わせて評価されている点が特徴的です。
課題を指摘する「低評価」の口コミ
「初代のガソリン車を中古で購入。片道5kmの子供の送迎がメインだからか、燃費は8km/L前後。さすがにガソリンの減りが早くて、もう少し何とかならないものか…」(初代ガソリンオーナー)
「2代目の4WDハイブリッド。冬場の雪道は安心だけど、暖房を使うと燃費は12km/Lくらいまで落ち込む。ハイブリッドだからと過度な期待はしない方がいいかも。」(2代目ハイブリッド4WDオーナー)
「新型のガソリンモデルだけど、都内の渋滞路だとやっぱり燃費はみるみる悪化する。10km/Lを切ることも。高速に乗れば伸びるんだけど、街乗りメインの人はハイブリッド一択だと思う。」(3代目ガソリンオーナー)
一方で、低評価の口コミはやはり旧型モデルやガソリン車、そして4WDモデルに集中する傾向が見られます。また、共通しているのは「短距離走行(チョイ乗り)」「渋滞」「冬場の暖房使用」といった、どんな車にとっても燃費が悪化しやすい過酷な条件下での使用が多いことです。
これらのリアルな口コミから、フリードの燃費評価は「どのモデル」を「どんな風に使うか」によって、天国と地獄ほどに分かれることが明確に分かります。ご自身のライフスタイルや主な走行環境を正しく見極め、最適なモデルを選ぶことが、購入後の満足度を大きく左右する鍵と言えるでしょう。
ハイブリッドの燃費向上テクニック

新型フリードハイブリッド(e:HEV)の優れた燃費性能を、さらに120%引き出すためには、ほんの少しだけ運転の仕方を工夫することが非常に効果的です。難しい操作は一切不要。ここでは、誰でも今日から簡単に実践できる、プロも認める燃費向上テクニックを3つ、そのメカニズムと共に詳しく紹介します。
1. 発進は「モーターの力」を意識して、じわっと
e:HEVが最も得意とするのは、モーターの力だけで静かに走り出す「EV走行」です。しかし、発進時にアクセルをガバッと踏み込んでしまうと、システムが「急いで加速したいんだな」と判断し、早々にエンジンを始動させてしまいます。これではせっかくのEV走行のメリットが活かせません。
コツは、ブレーキを離したら、アクセルペダルにそっと足を乗せるような感覚で、「じわーっと」踏み込むこと。クリープ現象で車が動き出すのを待ってから、ゆっくりと踏み足していくイメージです。これにより、EVドライブモードをできるだけ長く維持でき、燃料の消費をゼロに抑える時間を最大化できます。
2. 「予知能力者」になって回生ブレーキを最大限に活用する
ハイブリッド車の燃費向上に不可欠なのが、減速時のエネルギーを電気に変えてバッテリーに充電する「回生ブレーキ」です。この機能をいかに上手に使えるかが、燃費を大きく左右します。
ポイントは「先の交通状況を読む」こと。例えば、前方の信号が赤に変わったのが見えたら、すぐにアクセルをOFFにし、エンジンブレーキのような自然な減速で停止線を目指します。急ブレーキは回生効率が悪く、せっかくのエネルギーを熱として捨ててしまうだけです。早め早めのアクセルオフが、無駄のないエネルギー回収につながります。
秘密兵器「減速セレクター(パドルシフト)」を使いこなそう
新型フリードのステアリングには、回生ブレーキの強さを任意で調整できる「減速セレクター(パドルシフト)」が装備されています。長い下り坂などでは、このセレクターを操作して減速力を強める(マイナス側を引く)ことで、フットブレーキを踏むことなく速度をコントロールしつつ、効率的にバッテリーを充電できます。慣れると運転がもっと楽しくなりますよ。
3. 「定速走行」こそが燃費の王道
これは全ての車に共通する燃費向上の鉄則ですが、不要な加減速の繰り返しは、燃費悪化の最大の敵です。車間距離を十分に保ち、前方の交通状況を常に予測しながら、できるだけ一定の速度でスムーズに走行することを心掛けましょう。
特に高速道路では、ホンダの先進安全運転支援システム「Honda SENSING」に含まれるアダプティブクルーズコントロール(ACC)を積極的に活用するのが非常におすすめです。ACCを使えば、システムが自動で最適な加減速を行ってくれるため、人間が操作するよりも遥かに無駄のない、効率的な定速走行が可能になります。
これらのテクニックは、フリードハイブリッドの性能を最大限に引き出すだけでなく、より安全で快適な運転にも繋がります。ぜひ日々のドライブで意識してみてください。
総括:フリードの燃費は悪いのかを解説!歴代モデルの燃費と改善策
最後に、この記事の総まとめです。
- 「フリード燃費悪い」という評判は主に車重の重い初代モデルに起因する
- 初代モデルは便利な機能と引き換えに市街地燃費が伸び悩む傾向があった
- フリードスパイクは積載する荷物の重さが燃費に大きく影響しやすい
- 初代ハイブリッドのIMAはシンプルな補助システムで現代のe:HEVほどの低燃費ではない
- ガソリンモデルはどの世代もストップ&ゴーの多い市街地走行がやや苦手な傾向
- 4WDモデルは構造上2WDより燃費が悪化するが雪道などでの安心感は大きい
- 2024年登場の3代目新型フリード、特にハイブリッド(e:HEV)は燃費が劇的に向上
- e:HEVはモーター主体の走行で燃費が苦手だった市街地を得意分野に変えた
- 新型ハイブリッドの実燃費は多くのユーザーが20km/L以上を記録している
- 燃費性能はライバル車と比較してもクラストップレベルの実力を手に入れた
- 燃費を最優先するなら新型フリードのハイブリッドモデルが間違いなく最適解
- 燃費を良くする運転の基本は「急」がつく操作を避ける穏やかなアクセルワーク
- 先の信号を読んで早めにアクセルを離し回生ブレーキを最大限に活用する
- 不要な荷物はこまめに降ろし車を常に軽く保つことが燃費改善に直結する
- タイヤの空気圧を月に一度はチェックし適正に保つことも地味だが効果は大きい