スバル・フォレスターは中古車市場でも人気ですが、本当に狙い目のモデルはどれでしょうか。
現在、中古相場は年式やグレードによって差が大きく、特に1.8Lターボモデルは海外需要などの影響で値上がりしています。
一方で、価格が下がっているグレードもあります。
この記事では、予算や用途別のおすすめモデルや購入時の注意点、さらに4代目・5代目の比較や人気グレードの特徴まで詳しく解説します。
フォレスター中古車の狙い目とは?
- 中古買取相場の最新動向
- フォレスター4代目の中古車
- 年式別おすすめポイント
- 中古の値上がり傾向と理由
中古買取相場の最新動向

スバル・フォレスターの中古買取相場は年式やグレードによって大きく異なりますが、2025年4月時点では比較的高値で推移しています。最新の2024年式では約150万円から390万円ほどで取引されており、走行距離が少ないほど高額査定を期待できます。
なぜこのような高値傾向が続いているのでしょうか。主な要因は半導体不足による新車供給の遅れと、フォレスターの安定した人気にあります。特に走行距離が1万km以下の車両は約210万円から350万円と高額査定が期待できる傾向にあります。
グレード別に見ると、「X-BREAK」は約170万円から240万円、「2.0XTアイサイト」は200万円から260万円程度で取引されています。これらの人気グレードは安定した需要があるため、比較的高値で推移していると言えるでしょう。
また、カラーも査定額に影響します。ブラックやホワイト、パール系は人気色として高値傾向にある一方、シルバーや赤、青などはやや低めに査定される傾向があります。
フォレスターの売却を検討している方は、複数の買取業者で査定を比較し、車両状態を整備して外装・内装を清潔に保つことで査定額アップが期待できます。特に人気グレードや低走行距離車は早めの売却がおすすめです。
フォレスター4代目の中古車
スバル・フォレスター4代目(SJ型)は、中古車市場において狙い目のモデルと言えます。2012年から2018年まで販売されたこのモデルは、走行性能、安全性能、環境性能のバランスに優れており、中古車市場でも流通量が多いことが特徴です。
なぜ4代目が中古車の本命なのでしょうか。一つは価格帯の手頃さです。前期型(2012~2015年)では約83万円から215万円、後期型(2015~2018年)では約140万円から255万円と、比較的手の届きやすい価格で購入できます。また、アイサイトを初めて搭載したモデルであり、安全性能も十分に確保されています。
特におすすめのグレードは「2.0i-Lアイサイト」と「X-BREAK」です。「2.0i-Lアイサイト」は前期型で100万円前後から購入可能で、基本性能がしっかりしており安心感があります。「X-BREAK」はアウトドア向け仕様で撥水シートやカーゴフロアボードを装備していることが魅力です。
さらに、スポーツ走行を楽しみたい方には「2.0XTアイサイト」がおすすめです。280馬力のターボエンジンを搭載し、高速道路や山道での走行が非常に快適です。後期型では「アイサイトVer.3」を搭載し、安全性能も大幅に向上しています。
ただし、購入時には事故歴・修復歴、整備履歴、試乗でのエンジン音やブレーキの効き具合の確認、リコール情報の確認などが重要です。これらをしっかりチェックすることで、満足度の高い購入につながるでしょう。
年式別おすすめポイント
フォレスターの中古車を選ぶ際、年式によって性能や装備に大きな違いがあります。年式別のおすすめポイントを把握すれば、自分に最適なモデルを見つけやすくなるでしょう。
4代目(SJ型:2012~2018年)では、2015年以降の後期モデルがとくにおすすめです。アイサイトver.3を搭載しており、安全性能が大幅に向上しています。ターボモデル(XT)は280馬力の高性能エンジンを搭載しており、走行性能を重視する方に適しています。前期モデル(2012~2014年)は予算を抑えたい方の選択肢となり、特に「X-BREAK」はアウトドア仕様で人気があります。
一方、5代目(SK型:2019年以降)は、最新技術とデザインを求める方におすすめです。2021~2023年の改良後モデルはEyeSight技術が進化し、燃費性能も向上しています。2019~2020年モデルは価格が下がりつつあり、コストパフォーマンスを重視する方に適しています。
予算別に見ると、100万円以下なら4代目前期の「X-BREAK」、200万円以下なら4代目後期の「XTアイサイト」、250万円以下なら5代目前期の「2.5 X-BREAK」がおすすめです。250万円以上の予算があれば、5代目後期の「Advance」モデルが最新の安全装備と快適性を兼ね備えています。
選ぶ際のポイントとしては、アイサイト搭載車を優先的に選ぶこと、走行距離は10万km以下を目安にすること、メンテナンス履歴をしっかり確認すること、そして実際に試乗して異音や不具合がないかチェックすることが重要です。これらを参考に、自分の用途や予算に合ったフォレスターを選ぶと良いでしょう。
中古の値上がり傾向と理由
スバル・フォレスターの中古車市場では、特定のモデルやグレードにおいて顕著な値上がり傾向が見られます。とくに1.8Lターボエンジンを搭載した「スポーツ」や「STIスポーツ」などのモデルは、2023年には270万円だった価格が310万円まで急上昇するなど、明らかな高騰傾向を示しています。
この値上がりの背景には、いくつかの明確な理由があります。まず挙げられるのは海外市場の影響です。フォレスターは北米やロシアなどで非常に人気が高く、日本からの輸出需要が価格を押し上げる要因となっています。特に注目すべきは、日本政府によるロシアへの輸出規制の影響です。2023年に強化されたこの規制により、2.0Lハイブリッドモデルは輸出できなくなった結果、国内価格が下落する一方、規制対象外の1.8Lターボ車は輸出可能なため価格が上昇しています。
また、世界的な半導体不足や原材料費の高騰により、新車価格が上昇していることも中古車価格を押し上げています。新車の納期遅延により、状態の良い中古車への需要が高まり、価格上昇につながっているのです。
一方で、2025年に予定される新型フォレスター(6代目)の登場は、現行モデル(5代目SK型)の一部グレードの価格に影響を与える可能性があります。ただし、特別仕様車や人気グレードは需要が安定しているため、価格維持または値上がりする傾向が続くと予想されます。
中古フォレスターの購入を検討している方は、値上がり傾向にある1.8Lターボモデルや特別仕様車、値下がり傾向にある2.0Lハイブリッドモデルや旧型(SJ型)の市場動向をチェックし、適切なタイミングでの購入を心がけるとよいでしょう。また、新型モデル登場前後は市場が変動しやすいため、そのタイミングも考慮すると良い買い物ができるかもしれません。
フォレスター中古の狙い目グレード
- 4代目vs5代目フォレスターの違い
- 4代目(SJ型)前期型と後期型の比較
- フォレスター280馬力モデル
- グレード別中古車価格の傾向
- ガイザーブルーの中古価値
- 中古フォレスター購入時の注意点
4代目vs5代目フォレスターの違い
スバル・フォレスターの4代目(SJ型)と5代目(SK型)には、デザインから走行性能、安全性能まで多くの違いがあります。これらの違いを理解することで、中古車選びの参考になるでしょう。
まず基本スペックを比較すると、5代目はサイズが若干大きくなり、全長4,625mm×全幅1,815mm×全高1,715mmとなっています。また、ホイールベースも2,670mmと30mm延長され、室内空間にゆとりが生まれました。
最も大きな違いはプラットフォームでしょう。5代目はスバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用したことで、車体の剛性が大幅に向上しています。これにより振動や騒音が低減され、乗り心地が格段に改善されました。実際に走行すると、操舵応答性や直進安定性も向上し、大きな凹凸にもスムーズに対応する印象があります。
エンジンラインナップも変更され、4代目の2.0L NA/2.0Lターボから、5代目では2.5L NA/1.8Lターボへと移行しています。燃費性能は向上し、JC08モードで4代目の約13.2~16.0km/Lから5代目は約14.6~18.6km/Lへと改善されました。
安全性能では、4代目後期型で採用されたアイサイトVer.3が、5代目ではさらに進化し、全グレードに標準装備されました。ツーリングアシストや後退時自動ブレーキシステムなどの新機能も追加され、安全性がさらに向上しています。
価格面では、4代目は中古車市場で80万円~200万円程度で流通しており、5代目は160万円以上からとなっています。特に5代目の1.8Lターボ搭載モデルは需要が高く、高値で取引される傾向にあります。
それぞれの選択肢を検討する際には、予算と優先したい性能のバランスがポイントになるでしょう。予算重視なら4代目、最新の安全性能や快適性を求めるなら5代目が適しています。
4代目(SJ型)前期型と後期型の比較
フォレスター4代目(SJ型)の前期型(2012~2015年)と後期型(2015~2018年)には、見た目だけでなく性能面でも重要な違いがあります。これらの相違点を理解することで、中古車選びの判断材料となるでしょう。
まずエクステリア(外装)に注目すると、前期型はシンプルなヘッドライトと直線的なフロントグリルを採用しています。一方、後期型ではヘッドライトがLED化され、「C字型」デザインを採用することで、より洗練された印象に変わりました。フロントグリルやバンパーもリフレッシュされ、立体感と高級感が向上しています。
インテリア(内装)では、前期型はシンプルで実用性重視の内装ですが、後期型では内装の質感が大幅に向上しました。ソフトパッドやメタル調加飾を採用し、運転席メモリー機能やリアシートヒーター、パワーリアゲートのスイッチ照明など、快適装備が追加されています。
最も重要な違いは安全性能でしょう。前期型は「アイサイト Ver.2」を搭載していますが、後期型では「アイサイト Ver.3」へと進化しました。操舵支援機能やアダプティブドライビングビーム(ハイビーム自動調整)が追加され、安全性能が大幅に向上しています。
走行性能においても違いがあります。後期型ではサスペンションのバネ定数や減衰力が最適化され、乗り心地が改善されました。ステアリングギア比も変更され、ハンドリング性能も向上し、より一体感のある走りを実現しています。
価格面では、前期型は中古市場で安価でコスパに優れる一方、後期型は安全性や快適性の向上に見合った価値があります。予算重視の方は前期型、安全性や質感を重視する方は後期型がおすすめです。
購入目的や予算に応じて、自分に合った選択をすることが重要です。特にアウトドア用途や実用性重視なら前期型、日常使いの快適性や安全性を重視するなら後期型を検討するとよいでしょう。
フォレスター280馬力モデル
フォレスターの280馬力モデルは、4代目(SJ型)の「2.0XT アイサイト」グレードにあたり、中古車市場でも注目されます。このモデルの最大の魅力は、その走行性能にあります。
2.0L水平対向4気筒直噴ターボDITエンジンを搭載し、最高出力280馬力というパワーを発揮。このエンジンパワーは、一般的なSUVとは一線を画す加速性能と走りの楽しさを提供してくれます。高速道路での追い越しや山岳路での走行時にその真価を発揮し、SUVでありながらスポーツカーのような走りを楽しむことができるのです。
走行性能だけでなく、全輪駆動のシンメトリカルAWDシステムにより、雪道や悪路での走破性も優れています。さらに、アクティブトルクベクタリング機能により、コーナリング性能も向上しています。これにより、アウトドアでの使用からスポーティな走りまで、様々なシーンで高いパフォーマンスを発揮します。
安全面では、後期型(2015年以降)には「アイサイト Ver.3」が搭載されており、衝突回避支援やアダプティブクルーズコントロールなどの先進的な安全機能も充実しています。高性能でありながら高い安全性も兼ね備えている点は大きな魅力です。
中古車市場では、2017年式で約130~170万円、2015年式で約100~150万円、2012~2014年式で約80~130万円程度で取引されています。特に後期型は安全性能や内外装の質感が向上しており、中古車市場でも人気が高いです。
購入を検討する際には、ターボエンジンの特性上、定期的なメンテナンスが重要です。オイル交換やタービン周りの点検履歴をしっかり確認し、試乗でエンジン音や加速性能をチェックすることをおすすめします。
グレード別中古車価格の傾向
フォレスターの中古車価格は、グレードによって大きく異なります。各グレードの特徴と価格傾向を把握することで、予算に合った最適なモデル選びができるでしょう。
ベーシックグレードの「2.0i-Lアイサイト」は、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。前期型(2012~2015年)では約100万円前後、後期型(2015~2017年)では約140万~255万円程度で取引されています。基本的な装備と安全性能を備えており、初めてのSUV購入者にもおすすめです。
アウトドア志向の「X-BREAK」は、撥水シートやアウトドア向け装備が充実しているのが特徴です。前期型では約100万~110万円、後期型では約177万~184万円が相場となっています。デザイン性の高さからファンも多く、中古市場でも人気が高いグレードです。
高性能志向の「2.0XTアイサイト」は、280馬力のターボエンジンを搭載した上位グレードです。後期型では約200万~259万円と高めの価格設定ですが、その性能を考えると納得の価格と言えるでしょう。走行性能を重視する方に特におすすめです。
5代目(SK型)では「プレミアム」グレードが快適装備の充実した中間グレードとして人気があり、2020年式で約155万~224万円程度で取引されています。また、最新の「1.8Lターボ」搭載モデルは需要が高く、中古市場でも高値傾向にあります。
「アドバンス」は5代目の最上位グレードで、2018年式以降のモデルで約250万円以上が相場です。最新の安全装備や快適装備が充実していますが、その分価格も高めです。
購入を検討する際には、予算だけでなく用途も考慮することが重要です。日常使いが中心なら「2.0i-Lアイサイト」や「プレミアム」、アウトドア用途が多いなら「X-BREAK」、走行性能を重視するなら「2.0XTアイサイト」や「スポーツ」が適しています。グレードの特性と自分のニーズをマッチさせることで、満足度の高い選択ができるでしょう。
ガイザーブルーの中古価値
スバル・フォレスターの「ガイザーブルー」は、中古市場において価値を持つボディカラーです。この深みのある鮮やかな青色は、フォレスターの力強いデザインを際立たせ、スポーティさと高級感を兼ね備えたカラーとして多くのファンに支持されています。
このカラーの特徴は、主に特別仕様車や上位グレードで採用されていることにあります。「XTエディション」や「STIスポーツ」などの人気モデルに多く見られ、そのため希少性も高いのです。中古市場での価格帯を見ると、2024年式で約307万円~325万円、2023年式で約268万円~300万円と高値で取引されています。
なぜこのカラーが高値なのでしょうか。一つは希少性です。ガイザーブルーは限定色として扱われることが多く、流通量が限られています。また、このカラーが採用されているモデルは装備が充実していることが多いという点も価値を高めています。例えば「XTエディション」では撥水シートやパワーバックドアなどアウトドア向け装備が標準で付いています。
購入を検討する際には、いくつかのポイントに注意するとよいでしょう。まず、希少性の高さから、良い条件の車両を見つけたら早めの決断が必要です。また、ガイザーブルーは塗装の状態によって印象が大きく変わるため、実車確認の際には細かなキズや色あせがないかチェックすることが重要です。
さらに、装備内容の確認も忘れないでください。同じガイザーブルーでも、グレードや特別仕様車によって装備に違いがあります。自分の求める装備が搭載されているかを事前に調べておくことで、後悔のない選択ができるでしょう。
総じて、ガイザーブルーのフォレスターは、その希少性と特別感から中古市場でも価値が落ちにくいモデルと言えます。長く乗るほど満足度が高まる一台として、カラー選びにこだわる方には特におすすめです。
中古フォレスター購入時の注意点
中古フォレスターを購入する際には、いくつかの重要なポイントをチェックしておく必要があります。適切な確認を行うことで、後悔のない中古車選びが可能になります。
最も重要なのは事故歴や修復歴の確認です。フレームや足回りにダメージがあると、安全性や走行性能に影響する可能性があります。修復歴がある場合は、修理の範囲や質を確認し、価格が適正かどうか判断しましょう。専門家の目も借りると安心です。
また、整備履歴のチェックも欠かせません。フォレスターはターボモデルを含め定期的なメンテナンスが重要な車種です。オイル交換やタイミングベルト交換などの記録があるかを確認しましょう。特にターボ車は、オイル管理が不十分だとターボ本体の寿命に影響します。
試乗も必ず行うべきポイントです。エンジン音やブレーキの効き具合、変速ショックの有無など、実際に運転してみないとわからない不具合もあります。また、アイサイトなどの安全装備が正常に作動するかも確認しておきましょう。
リコール情報の確認も重要です。フォレスターは一部の年式でリコール対象となっていることがあります。対象車両の場合、リコール修理が完了しているかを販売店に確認しておくと安心です。
年式による違いも把握しておくべきでしょう。4代目(SJ型)の場合、2015年以降の後期モデルはアイサイトVer.3を搭載しており、安全性能が大幅に向上しています。5代目(SK型)では、2021年以降のモデルに改良が加えられ、装備や性能が向上しています。
最後に、グレード選びも重要です。同じフォレスターでも、「2.0i-Lアイサイト」「X-BREAK」「2.0XTアイサイト」など、グレードによって装備や性能が大きく異なります。自分の使用目的や予算に合ったグレードを選ぶことで、満足度の高い購入につながるでしょう。
これらのポイントをしっかりチェックすることで、信頼性の高いフォレスターと出会えるはずです。
総括:フォレスター中古車の狙い目グレードと選び方のポイント
この記事のポイントをまとめます。
- 4代目(SJ型)は中古市場で最も狙い目のモデルである
- 4代目後期型(2015~2018年)はアイサイトVer.3を搭載し安全性が向上している
- 人気グレード「X-BREAK」はアウトドア仕様の装備が充実している
- 280馬力の「2.0XTアイサイト」は走行性能を重視する人におすすめである
- 5代目はスバルグローバルプラットフォームを採用し、乗り心地が向上している
- 2025年に新型(6代目)登場予定のため現行モデルの値下がりが予想される
- 1.8Lターボモデルは輸出需要により値上がり傾向にある
- 2.0Lハイブリッドモデルはロシアへの輸出規制により値下がり傾向にある
- 100万円以下なら4代目前期の「X-BREAK」がコスパに優れている
- 特別仕様車やガイザーブルーのモデルは希少価値が高い
- 走行距離は10万km以下を目安にするとよい
- 複数の買取業者で査定を比較すると高額売却が期待できる
- 事故歴・修復歴や整備履歴を必ず確認することが重要である
- 試乗でエンジン音やブレーキの効き具合をチェックすべきである
- リコール情報の確認と修理完了状況を販売店に確認するとよい